皆空の中で...

25.離れた受信点の電界強度の算出問題の解き方

25. 離れた受信点の電界強度の算出問題の解き方 コツ
              (計算式を忘れた~思い出せない時の手法)
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このページは第1級アマチュア無線技士試験(1アマ試験)に出題される計算問題をラクして解くコツです。
文系の方や,しばらく計算問題から遠ざかっていた方のためのページです。

    ---【TKA目次2(1アマ試験問題のやさしい解き方,コツ)】---
       1~13は1アマ試験の目次こちらをご覧ください。
....14.合成インダクタンスの算出問題の解き方
....15.並列共振回路のQ,直列共振回路のQの算出問題の解き方
....16.共振時のインピーダンスとL,Cの算出問題の解き方
....17.誘導性と容量性リアクタンスの記述問題でミスをしないコツ
....18.Cの変化量と発信周波数の変化の出題の正答をみつける
....19.時定数の値を算出する問題
....20.デシベル計算をやさしく覚えるコツ
....22.オペアンプの電圧利得の計算問題のやさしい解き方
....23.八木アンテナの相対利得を簡易手法で求める
....24.2列2段スタックドアンテナの相対利得の計算

25.1 離れた受信点の電界強度の算出問題の解き方 コツ
    この出題も真数⇔デシベル値の換算ができないと解くことができない問題の一つです。
             (平成24年4月A-23より)
1_受信点の電界強度の算出2404A23

出題を絵にすると次のようになります。

  イメージ図

自由空間において離れた受信点の「直接波による電界強度:E0は次の式で表されます。
     直接波E0の計算式
現実的にはアンテナの地上高による影響が生ずるため, E0 の値に出題文に示された式を割り掛けて受信点の電界強度を算出します。
まず,「直接波による電界強度:E0 の式へ出題の数値を入れて計算します。
この過程で,送信ANT利得3dBを真数への変換が必要となります。

3dB の真数は,前20項の4組の真数⇔dB値「ニイサン,ヨンロク,ゴーナナ,パーキュ」即ち,真数2⇔3dB,4⇔6dB,5⇔7dB,8⇔9dBから3dB⇒2とわかります。 4組の真数⇔dB値を忘れた方はこちら。 
出題の放射電力18w,距離 20 ㎞ を E0 式へ入れると次のようになります。
   E0の実計算
以上でE0の値が算出できました。
次いで,Eの値を計算します。Eの計算式は出題文に示されているので,その式へE0の値と出題文の数値を代入して算定します。
   Eの計算式と実計算
                                正答は解答1[44μV/m]となります。

コツ:計算作業は,力ずくで片っ端から掛け算・割り算をせず,E0は分数のままEの計算式へ使用します。Eの計算作業は上のように分子・分母を消去する手法で行えば,計算誤りが少なく,時間も短くて済みます。


25.2 練習問題 (平成21年12月A-23より)
2_受信点の電界強度の計算2112A23_
送信ANT利得6dBは真数4ですから,E0=70/20kmとなります。波長λは300÷150MHz=2mです。これをEの計算式へ入れて計算すると正答は解答4[275μV/m]となります。


25.3 練習問題 (平成20年12月A-22より)
2_2受信点の電界強度2012A22_
            2012の計算
            チョットしたコツ:Eoのルートの中の4×36を掛け算して144としてから平方根を計算せず,
              ルート4,ルート36のまま平方根を見つける手法が簡便です。



25.4 練習問題   (平成19年8月A-22より)
3_受信点の電界強度を計算1908A22_
この出題は,受信点の電界強度が与えられていて,受信点までの距離を求める問題です。受信点の電界強度を求める問題の変形なので基本的には難しくないですが,計算作業が伴うので,あせらず1つ1つ計算作業を進めることが大切です。
電界強度計算

コツ:
計算の最終段階で880のルートの値(平方根)の計算が面倒ですね。900の平方根なら30と簡単なので,880は概略900として計算します。900で計算した結果の30kmで解答群から近いものを探すと解答2[29.7km]が正答とわかります(880と900の計算結果の誤差は1%です)。
(計算を,3桁で行うと計算ミスをしやすいので,2桁で実行することが無難です。解答群より正答を見つける出題では,円周率パイの値を3.14でなく,3.1で計算してもなんら問題はありません。一桁の3で計算しても正答は見つかります)。


今後の予定,MUFの計算,変調度の計算,SWRの計算など,1アマ試験に出題される計算問題を「できるだけラクして解く」方法を書く予定です。

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  1. 2013/02/06(水) 16:10:25|
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  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:7
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コメント

Re: 誤植

誤植が気がつかず失礼しました。
その下に青文字で「ルート4,ルート36のまま平方根を見つける手法が簡便」と書いておきながら,
√4を4にしているのですから,どうしようにもない私のミスです。
試験場では,私のようにミスをされぬように気を付けてください。
この度はご指摘ありがとうございました。管理人
  1. 2014/04/03(木) 21:35:33 |
  2. URL |
  3. take103kota2 #-
  4. [ 編集 ]

(気が早いが) 合格宣言!

管理人様

本日(2014/4/5)、晴海で第1級アマチュア無線技士試験を受験してきました。

午前の法規は、楽勝。

午後の無線工学は、こちらのウェブサイトの御蔭で、さして苦労せずに、解き終えることができました。

協会が正解肢を発表するのは、来週の火曜(8日)ですが、早々と前祝いをする気分でいます。

本当に、解りやすく役に立つ解説の御蔭と、感謝しています。
  1. 2014/04/05(土) 19:48:55 |
  2. URL |
  3. 来光堂 #mnJTu5G6
  4. [ 編集 ]

Re: (気が早いが) 合格宣言!

来光堂様
1アマ試験,楽勝とのこと,おめでとうございます。
当方のサイトがお役にたったとのこと,ありがとうございます。
私の誤植を教えてくださる方だから,必ずや合格されると思っていました。
まずは,合格のお祝いまで, 
管理人
  1. 2014/04/07(月) 21:48:04 |
  2. URL |
  3. take103kota2 #-
  4. [ 編集 ]

(正式の) 合格宣言!

管理人様

本日(4月22日)、日本無線協会のウェブサイトに合格者番号が発表され、自分の受験番号を確認できました。
勇み足にならず、一息ついています。

それにしても解りやすい解説で、読んでいて(ああ、そうなのか、成程!)と、感心すること頻りでした。計算部分を省略していないのが、また素腹しい点の1つです。

今後の御活躍を祈念します。
  1. 2014/04/22(火) 10:55:07 |
  2. URL |
  3. 来光堂 #mnJTu5G6
  4. [ 編集 ]

Re: (正式の) 合格宣言!

来光堂様

先ずは,合格おめでとうございます。
私のページをお褒めをいただき,ありがとうございます。
私はもう歳なので,少しでも皆さんのお役にたてればと思って書いているだけです。
来光堂様は合格したのですから,これからはマイペースで無線を楽しんでください。

私のページの最初と文末に「総目次へもどる」がありますので,お時間がありましたら,
全体目次へもどり,その中のとりとめのないページでも開いて見てください。

合格,おめでとうございました。 管理人より
  1. 2014/04/22(火) 14:55:05 |
  2. URL |
  3. take103kota2 #-
  4. [ 編集 ]

計算問題を毎日やってます

受検勉強をしていてこのサイトをみつけました。
もう1つのサイトも利用しています。
このサイトは計算問題対策に非常に役に立ちます。
正面からぶつからずにアナログ的に解く方法も親切に示していただいていて、参考になります。
問題の問題点も指摘されていて、納得です。
出題者も「そういう解釈もあるのだった」と思ってくれておれば幸いです。
ここは丸暗記というところが、混乱しています。
こじつけて覚える方法をいろいろ考えています。
Q=R/ωL か反対だったか。
Q=ωC/R か反対だったか。
τ=RC τ=L/R これでよかったか。
などなど。
あと16日あまりがんばります。
  1. 2015/07/30(木) 16:55:28 |
  2. URL |
  3. jo3sau #v/fF7.Qw
  4. [ 編集 ]

Re: 計算問題を毎日やってます

jo3sauさん

コメントありがとうございます。
私のページが少しでもお役に立っているようで,うれしく思います。
工学の基礎の公式は,それぞれ,研究者が一生をかけて発見したものです。
私達それをは便利に使用させていただいているようなものです。

公式が生まれる前の人達は,公式によらない方法で考えたことでしょう。
実際に公式を使用せずとも結果をだすことが出来るものもあります。
電界強度など複雑な計算は公式を使用しないと難しいと思いますが、
シンプルなものは,自作の経験から推測することができます。

並列共振回路(同調回路)のQ=性能品質を例にとれば、
同調バリコンは絶縁度が高いステアタイト製が良い(Qが高くなる=同調がシャープになる)。
⇒すなわち,絶縁度Rが高いほどQが大きくなると言う正比例の関係にある
⇒正比例だからRは分数式では分子側でなければならない・・・と気づくと思います。
 Q=R/ωL

モービルアンテナの途中にローディングコイルを挿入する時、コイルの巻き線が細いと損失が増えることはご存知でしょう。
⇒巻き線が細い⇒コイルの高周波抵抗Rが大きくなると品質Qが小さくなる。
⇒Rが大きくなるとQが小さくなるの関係は反比例の関係です。
 反比例だからRは分母側となると 気づくでしょう。
 Q=ωL/R
…ま~このように経験から考えると、どっちだったかな~と迷うことが少なくなりますね。

Qの出題は,最近「間違っているものを探せ」が頻繁に出題されています。
おかしな出題だと思いますが、出題する側もネタ切れで、苦し紛れに作った出題でしょう。
この出題では、正しいものを見つけ,残ったものが「間違っているもの」として判別する方法が早い場合があります。

余計なことですが、
1アマ工学問題は,技術レベルを試しているのではなく,意欲と努力度を試しているようなものですね~。
1アマ工学が解けても,実務設計などのレベルにはほど遠いですね。
公式のよってきたるところから勉強する場合は、「故:川上正光」先生の基礎電気回路あたりから勉強しないといけないですね。

1アマ試験は、試験のための出題として数値を変えて繰り返し出題しているのですから,
受験する方も,合格すればOKと考えて、過去問を勉強するのが効率的です。
暑い日が続きますが、あと少しですからがんばってください。

管理人より
  1. 2015/07/31(金) 12:13:01 |
  2. URL |
  3. 管理人 #-
  4. [ 編集 ]

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