皆空の中で...

12.平行板電極間の静電容量の算出の手順

12.平行板電極間の静電容量の算出の手順 コツ
              (計算式を忘れた~思い出せない時の手法)
                           目次(1アマ試験)はこちら  総目次はこちら

このページは第1級アマチュア無線技士試験(1アマ試験)に出題される計算問題をラクして解くコツです。
文系の方や,しばらく計算問題から遠ざかっていた方のためのページです。

    ---【TKA目次2(1アマ試験問題のやさしい解き方,コツ)】---
.....1.直流回路問題の正答を見つける【キルイホッフ法則を忘れた時】
.....2.接地抵抗値の算出問題の正答を見つける
.....3.電池が2つ以上ある回路の電圧電流の算出問題の正答を見つける
.....4.電流が2倍(1.5倍)となる抵抗値計算問題の正答を求める
.....5.可変抵抗器の抵抗値を算出する問題の正答を見つける
.....6.CR回路の消費電力の計算問題の正答を見つける
.....7.LCR並列回路の電流を計算する問題の正答を見つける
.....8.CR直列回路の消費電力の正答を見つける
.....9.RLC合成インピーダンスの計算問題の正答を求める
....10.RL直並列の電流計算の解き方
....11.2つの電荷からの電界が零になる距離の計算

12 .1 平行板電極間の静電容量の算出の手順 コツ
  この出題は普通の知識があれば,解答群から正答が見つかりそうな問題です。
   (平成18年8月1アマ無線工学A-1より)
問題_C容量の計算

解答群の中に,パッと見ただけであり得ない数値」がありますね~。20c㎡とは一辺が20cmの板ではありません。一辺が4.5cmの小さな板です。そのような小さな電極板2枚で真空を隔てμF単位の静電容量はありえません。(即ち,解答4,解答5はありえません)。
解答3[30.2pF]は,バリコンのように数枚の板を交互に重ねれば可能な値ですが,20c㎡の板2枚を2~4㎜間隔で配置して得られる容量ではありません(解答3もありえません)。
これらから正答は解答1,または解答2とわかります。(計算手法を忘れた時は,この2つから確率50%で選ぶ方法もありますね~~)。
…受信機や送信機の自作を重ねた人は,4.4pFほど小さくはないな~と経験で気づくかも…

手抜きでなく正規の手順で算出しましょう。
平行板の間の静電容量は「面積に比例し,間隔幅に反比例します。
2平行板の静電容量
      真空中の誘電率は出題にあるように 8.855×10の12乗です。

ガラス板がある部分と無い部分を区分して計算します。下図の左のように,誘電率の異なる二つのコンデンサーが直列につながっているととらえます。C1はガラスの無い部分,C2はガラスのある部分の静電容量として計算します。C1は20c㎡の板が間隔2㎜の状態として計算します(誘電率は真空の値)。C2は誘電率が5倍になったものとして計算します。
C容量を計算

以上で計算は終了です。計算結果が解答2の数値に近い値とならない場合は計算ミスです。

ポイント1
試験では,解答群の中の正答を見つけられればOKですから,計算は簡便に行います。即ち,3桁以上の掛け算・割り算などはうっかりミスのもとです。答えの数値が2桁ですから,計算も2桁で行っても正答に近い数値が算出できます。近い数値とならない場合は計算ミスです。

ポイント2
面積20c㎡を計算式に代入する時,c㎡を㎡への変換ミスに注意しましょう。
20c㎡は一辺が20cmの板ではなく,一辺が4.5cmの板です。20c㎡は0.0020㎡です。下図はそれを示す絵です。
1㎡ jpeg
おさらい
長さ50cmは1mの2分の1(50%)です。一辺が50cmの正方形の面積は2500c㎡(1㎡の4分の1(25%)です。逆に,400c㎡は図のように一辺が20cm(1mの5分の1)の正方形ですが,面積は1㎡の100分の4(4%)です。
面積は長さの二乗できいてくるのです。

独り言
この出題の解答4と解答5は絶対にあり得ない値です(誘電率が最も大きいチタン酸バリュウムやロッシェル塩を使用してもあり得ない値です)。出題者は受験者を馬鹿にしているのかな~。
(真空の場合,1辺が1m長,面積にして1㎡の電極板でも間隔4㎜なら2200pF,間隔が2㎜なら4400pF )
解答4と解答5の数値としては,15pFとか50pFとか誘電体の材質によっては実際にありそうな数値の範囲とするのが望ましいのではないでしょうかね~。

12.2 平行板電極の間隔が変化した時の容量
         (H24年8月1アマ無線工学A-1より)
平衡平板コンデンサー
この問題は,上ででてきた基本式がわかっていれば簡単です。再度,基本式を記述すると次の通りです。
平行電極板の容量の式
     間隔1/2で容量は2倍,誘電率(比率)が3倍で容量は3倍だから,計6倍=180pFとなりますよね。

今後の予定,交流回路の計算,電荷の計算,Qの計算,LC発振回路の計算,増幅度の計算,ANTゲインの計算,電界強度の計算,SWRの計算,MUFの計算など,1アマ試験に出題される計算問題を「できるだけラクして解く」方法を書く予定です。

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  1. 2013/01/03(木) 15:13:49|
  2.   1アマ_無線工学のコツ
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コメント

12 .1 平行板電極間の静電容量の算出で、ご確認お願いします。

こんにちは。いつもこちらにはお世話になります。
確認ですが
12 .1 平行板電極間の静電容量の算出の手順 コツのポイント2:に書いてある
「20c㎡は0.00020㎡です。」はその下の図に在る0.0020㎡が正しいのでは無い
でしょうか?
一瞬頭が???状態でした。(^^)
ご確認願えればと思います。
  1. 2016/04/23(土) 08:11:34 |
  2. URL |
  3. くろ #-
  4. [ 編集 ]

Re: 12 .1 平行板電極間の静電容量の算出で、ご確認お願いします。

くろ さん
ご指摘ありがとうございます。
私の記述ミスです。

先に頂いたコメントに「虚数」は初めて・・・との感想がありました。
紀元前の数学者ピタゴラス時代から16世紀までの数学者は,その存在を知らなかった数です。
16世紀の数学者が計算上ででてくる「不可思議な数=虚数」を発見しましたが,その発見者ですら「これは役に立たない数」と記述しています。
この辺の話を 1ママ目次の項目「補足1:RLC交流回路の電流の j とは何か?」の中の後半に書いておきましたので暇なときに16世紀の話を読んでみてください。

記述ミスのご指摘ありがとうございました。
管理人より



  1. 2016/04/23(土) 18:38:55 |
  2. URL |
  3. 管理人 #-
  4. [ 編集 ]

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