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Macintosh SE/30 ロジックボード修理(コンデンサ取替)

【Macintosh SE/30 ロジックボードの修理(電解コンデンサー交換)】

前回からの続きです(前回までは次をクリックしてください)。
 (1) 「SE/30電源編-1」 こちら
 (2) SE/30をATX電源で動かす【電源編-2】は こちら
 (3) SE/30純正電源修理【電源編-3】は こちら
 
SE/30電源の修理が終了し,シマシママック画面が表示される状態まで回復しました。
これからロジックボード(LB)の修理にかかります… と言ってもユーザーレベルで実施できるのは,劣化したコンデンサの取替,RAMメモリソケット清掃などまでしょう。

下の写真は Macintosh SE/30のロジックボードの取替前の電解コンデンサC8,C9,C10です。下右は電解コンC6,C7を交換した時点の写真です。(写真はクリックで拡大します)
SE30取外し前の電解コン SE30古いコンデンサ

C6,C7を交換すれば動くかなと期待しましたが,シマシマMac状態のままでした。
肉眼ではわからなかったのですが,接写して画像を拡大すると,ICの足や,パターンのスルホール箇所の半田が経年でかなり劣化している感じです。画像を見て不安は生じましたが,ロジックボードの全ての電解コンを交換することにしました。

まずは,古い電解コンデンサの取外しをします。この作業で注意すべきは電解コンを取外す工程で基盤のパターンを浮上らせないようにすることです。
電解コンの取外す方法として様々な手法があります。一般的には電解コンと基盤のパターンが半田で溶着されている部分を細い半田コテで温めて半田を溶かし電解コンを取外す方法がありますが,実施してみると経年劣化で溶着部の半田がスムースに溶けないことがあります。溶けないからと熱を加えすぎると基盤の細いパターンまで浮上る状態となることがあります。

いろいろ試した結果,電解コンの筒の中央部をニッパーで切取る方法が簡便で失敗が少ないと思います。この方法でのポイントは切れるニッパーを使用することです。切りながら上へ引張らず,完全に切れてから電解コンの筒の部分を取外します。
下の写真の左はニッパーで電解コンの筒の部分を切取っているところです。下右は切取った電解コンの筒の部分です。(写真はクリックで拡大します)
SE30電解コンを切取る 切取ったコンデンサ

下の写真は電解コンの筒を切取ったあとです。右は拡大写真です。液漏れしたのか汚いですね。黒い丸板は電解コンのハカマの部分です。ハカマを取ると電解コンの足が残ります。
(写真はクリックで拡大します)
SE30電解コンを切取った後 SE30電解コン切り取り後

残った足をニッパーの先で切取ります。ニッパーで切りながら上に引くとパターンが剥がれる場合がありますので切味の良いニッパーを使用します。
足を切取っても,古い電解コンの足の先がパターンの上に半田付けされた状態で残っていますが,それはそのままで作業を続けます。

電解コンを取外した部分を無水アルコールで清掃します。清掃しただけでは,古い半田の表面の被膜がはがれないため,古い半田の上部表面を細いマイナスドライバーの先で軽くこすります。古い半田の表面が部分的にでも光って見える状態になればOKです。それ以上こするとパターンをはがしてしまうおそれがあります。

古い半田の表面に新しい半田を少し加えて古い半田を溶かします。新しい電解コンはあらかじめ足に半田メッキしておいてから,パターンに半田付けすると半田付けの時間が短くなります。下は新しい電解コンを半田付けした写真です(写真が手振れしています)。(写真はクリックで拡大します)
IMG_1167.jpg 

下の写真は電解コンを取替えた後のSE/30ロジックボードです。写真の右上の電解コンも写真撮影のあとで交換しました。C6(青色)は積層コンデンサー(1μF)へ交換してみました。電池からの液漏れで電池ホルダーの足が腐食していたので,電池ホルダをロジックボードから取外しました。外部の電池か赤白の線で基盤の電池のパターンへ接続しました。(写真はクリックで拡大します)
SE30LB電解コン交換後2

全ての電解コンデンサの交換して,SE/30の動作確認をしました。「OSが見つからない」画面まで進むかと期待しましたが,残念ながらシマシマMac画面から進展がありませんでした。

それならと,メモリ基盤とVLSI基盤をソケットから取外して,基盤の足を無水アルコールで清掃しました。下の左はメモリです。右はVLSIです。(写真はクリックで拡大します)
SE30 RAM VLSI2.jpg

メモリカードとVLSIカードの足とソケットを清掃して装着し,再度,SE/30の起動を試みました。
残念ながら,シマシマMac画面の状態のまま進展がありません。(写真はクリックで拡大します)
SE30縞々3

これまでの作業で接写した画像を拡大してみると,多くのICの足が変色しています。このようなロジックボードの何処が不良なのか,全体に劣化が進んでいるため,これから先の探索は難解です。
このSE/30はロジックボードに電池を入れたまま保管していました。リチュウム電池は液漏れしにくいと思っていましたが,電池ホルダーの金具が腐食する状態まで液漏れが進んでいました。

この頃のOld Mac用リチュウム電池には赤色のもの,紫色のもの,白色のものなど様々なメーカのものがありました。たまたまかもしれませんが,液漏れしたのは赤色のマクセルの電池でした。他のSE/30でも赤色の電池を入れていたもので電池の液漏れが起きています(末尾の参考の写真をご覧ください)。

このSE/30のロジックボードの故障は電解コンデンサーの劣化だけでなく,液漏れした液が基盤の表面に薄く広がり,ICの足や,スルホール半田など広く劣化させて感じです。

このSE/30を再び動かすには,中古のロジックボードを見つけて嫁にもらうか,このSE/30を婿にだすかしなないと考え,しばらく再度の眠りにつかせてあげることにします。

----------参考-------
下は他のSE/30で発生した電池の液漏れの写真です。
このように大量に液漏れしたら修理不可能です。電池は定期的に交換し,Macを長期保管する場合は電池を抜いておくべきです。あるいは,基盤の電池ホルダーに入れず,フイルムケースなどに入れて液漏れが発生しても基盤に流れないように基盤と離れた場所へ電池を配置するべきです。(写真はクリックで拡大します)
SE30LB(電池液漏) SE30LB(電池液漏)2

   (1) 「SE/30電源編-1」はこちら
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   (3) SE/30純正電源修理【電源編-3】は こちら

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  1. 2011/12/07(水) 22:49:55|
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