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皆空の中で...

Dynabook TXシリーズ 起動中に停止 プロードライザ取替

Dynabook TXシリーズ ノートパソコンが起動中に停止 プロードライザを高分子コンデンサへ交換
     東芝Dynabook ACアダプターを使用すると起動途中で電源が落ちる 再起動を繰り返す

                        全体目次へもどるは ⇒ こちら

ノートPC Dynabook で発生した症状
 ・パソコン起動中に突然停止する,電源が落ちる。
 ・ようこその画面が表示される途中でパソコンが停止する,電源が落ちる。
 ・その後,再起動が始まるが,再び同じ状態となり,これをくり返す。
 ・バッテリーで起動させると正常に起動するが,電源アダプターのプラグを挿入すると
  パソコンが停止する,電源が落ちる。

機種は Toshiba Dynabook TX/64 ですが, Toshiba Dynabook AX,TXシリーズや,
同年代に製造されたDynabookで多発している症状です。
この Dynabook TX/64HS は Intel Core2 Duo P8600, 2.40 GHz, RAM:4GB
OSは Vista ,年数は経っていますが比較的きれいなノートPCです。

電源アダプター使用で起動させると途中で停止するが,バッテリー使用なら正常に起動
するため,電源アダプター不良と考えそうですが、Core2 CPUと背中合わせに取り付け
られている部品プロードライザーの劣化です。

プロードライザーは Core CPUの給電ライン1.2Vに残留しているノイズを吸収するコンデンサーです。
効果をあげるためにCPUに最も近い位置に取り付けられますが,逆にCPUの熱が伝わる位置なので
熱でコンデンサーが劣化し,ノイズ吸収性能が低下したと考えます。
ノイズ吸収できないと,ノイズでCPUが正常動作しなくなり,PCが突然停止となったのでしょう。

下図はCPU給電ラインとプロードライザの関係を簡単な図にしたものです。プロードライザは
給電ラインに重畳して到来するノイズ吸収とでデカップリングの役目を果たしていると考えます。
     イメージ回路図01

プロードライザの配置は下図のように基板をはさんだCPUの裏側です。
CPUから近く配置することで周波数の高いノイズまで吸収できますが,CPUからの熱も
伝わりやすい状態となります。
     プロードライザの配置01

バッテリー使用での起動では問題ないが,
電源アダプター使用すると問題が起きるのは何故か

19vの電源アダプターからバッテリー充電電圧やマザーボード動作電圧へ変換する
スイッチングレギュレータのノイズが Core2 CPU 給電ライン(1.2v)へ大きな残留
ノイズとして伝わるためと考えます。

バッテリー(10.8V)で動作させた場合も,+5v,+3.3V,+1.2Vなどへ変換する
スイッチングレギュレータが働いていますが,CPU Core給電ラインへ伝わる残留ノイズの
レベルが19Vからの時より小さいため,CPUの動作異常に至らないのではと考えます。
(電源アダプタ19Vからの時は,PC動作電流のみでなく、バッテリー充電も必要なので,
19v入力のスイッチチングレギュレータに大きなスイッチング電流が流れます。
そのスイッチングによってバッテリ駆動の場合より大きな残留ノイズが生じます)

CPUのドライバーを Intel Processor へ変更すると,正常に起動するようになる事例も
あるようなのでバッテリー動作で,デバイスマネージャでCPUドライバーを変えてみました。
変更直後は正常に起動しましたが,数回起動試験をしたところ,再び,起動不良の症状と
なりました。

そもそも原因は,プロードライザの物理的な劣化なので,CPUドライバーを変えたことで
完全に直るとは言えないでしょう。
CPUのドライバーを古いXP時代のものに変更すると発生しなくなるかも知れませんが,
搭載されているCPUの性能が引き出せないでしょう。
(Ultimate boot CDで起動させた場合,バッテリー使用でもPC停止は起きませんでした)
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【ここからが修理手順です】
以下はCPUやヒートシンクなどを取外さないで行う方法です。

底面のビスをすべて取り外します。 (ハードディスクなども取り外します)
ビスはB6とF4があります(どこがF4だったか覚えておきましょう)。
下図の赤丸はバッテリを抜いた内部のビスの位置を示します。
          (写真はクリックで拡大します)
    2_裏側のビスをとる2


次にキーボードを取り外します。
下の赤矢印へ小型マイナスドライバーを差込み,横長のカバーをはずします。
           (写真はクリックで拡大します)
     3_キーボードを外す


カバー(黄色矢印)を外すと,キーボードを止めているビス(赤矢印)が見えるのでビスを取り外します。
           (写真はクリックで拡大します)
     キーボードのネジ


キーボードのフラットケーブルはコネクタ側の赤矢印部を白矢印方向へ動かせば抜けます。
           (写真はクリックで拡大します)
     キーボードのフラットケーブル


下の赤矢印の下にプロードライザがあります。
上面の白パネルをマザーボードへ締めているビスを外して,白パネルをはがします。
白パネルは,下側の黒筐体との境に小さなマイナスドライバー挿しこみ少しずつ爪を外して外します。
タッチパネルからのケーブルは抜かないまま,白パネルをディスプレイ側にあげて作業をしてもOKです。
           (写真はクリックで拡大します)
     4_キーボードが外れた



下の中央の黒い部品がプロードライザです(NEC/TOKINの文字が見えます)。
プロードライザの裏側がCPUです。CPUやヒートシンクは取り外さないまま作業をします。
           (写真はクリックで拡大します)
     5_プロードライザ


ハンダリフローで溶かして外すのが基本でしょうが,今回はカッターで切り取ります。
作業前にカッターをPCの金属部に接触させ,人体とPC基板を同電位にします(静電気防止)。
     ☆後日追記:文末にカッターを使用しない簡単な手法を追記しました。
           (写真はクリックで拡大します)
     6_プロードライザ切り取る


下はプロードライザのケースが外れ,内部が見えました。
この内部の白い部分(コンデンサ)もカッターで切り取ります。
切り取りゴミはセロハンテープなどに貼り付けて取ります(金属ゴミはきれいに取る)。
           (写真はクリックで拡大します)
     7_カバーを切り取った


下はコンデンサの底の金属板が残った写真です。
マイナスとマイナスの間の金属板は取り外さなくてOKです。
           (写真はクリックで拡大します)
     取り外した後2



下は,導電性高分子アルミ電解コンデンサー330μF 6.5Vを4個取り付けた写真です。
上の写真へ書き込みましたが左右の外側が+,中央がマイナスです。
           (写真はクリックで拡大します)
     8_新コンデンサ

下は村田製作所製の導電性高分子アルミ電解コンデンサ(ECAS D90J337M009K00)の形状です。
下図のように,あらかじめ端子にハンダをつけておくと容易に基板へハンダ付けできます。
半田ごては,セラミック形15Wが良いですが,今回は旧タイプの40Wで取り付けたので仕上がりが汚いです。
           (写真はクリックで拡大します)
     高分子コンデンサー

CPUの Core給電ラインは1.2vなので,コンデンサは耐圧4Vの330μF4V(ECASD90G337M008K00),
同470μF2V(ECASD60D477M006K00)でも良かったのですが,当日,店の棚に4Vのものが
なかったので耐圧6.5vを購入しました。
下図は「秋月電子」のページから抜粋です。秋月電子の通販で購入できます。
     高分子コンデンサー3種類2


高分子タンタル電解コンデンサーと比較すると,ECASシリーズの高分子アルミ電解コンデンサが
ESR特性で優れているようです。
     10_性能比較

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【後日記】・・・更に手抜きの方法
プロードライザをカッターで切り取る作業は少しめんどうです。
後から気がついたのですが,切り取らず残したまま,プロードライザの足に高分子コンデンサーを
並列に取り付けても効果が期待できるはずです。
下図はそのイメージ図です。
  先ず,プロードライザの上下に見えているマイナス金具に銅線をハンダ付けします(4箇所の①)。
  写真では説明上,白線となっていますが,LANケーブルの銅線でも良いでしょう。
      (銅線は長めが作業が楽です・・・銅線は最後に切り落とします)

  次いで,②部分の塗料を小型ドライバではがして銅線をハンダ付けします(4箇所の②)。
  高分子アルミ電解コンデンサを下図③部で銅線にハンダ付けします(8箇所の③)。
  長い銅線を黄色線の部分で切り落とします。
  取り付けた高分子コンデンサーの端子が周辺の金属に触らぬように銅線を折り曲げます。
           (写真はクリックで拡大します)
  5005.jpg

取り付ける高分子コンデンサは330μF/4V,または470μF 2Vでも良いでしょう。
4つの高分子コンデンサと並列に0.1μF/50v程度のセラミックコンデンサを取り付けると
高い周波数のノイズも吸収してくれるでしょう。

この方法はDynabookを返送した後に気が付いた手法なので実際に実行していません。
この方法はカッター切り取り作業がないので楽です。
次回,Dynabookがやってきたらこの手法でやってみます。




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  1. 2017/11/09(木) 15:15:34|
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