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21MHz 1波長ひし形ループANTをMMANAで設計

21MHz 1波長ひし形ループANTをMMANAで設計
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前のページで三角形の1λループANTをMMANAで設計したので,今回は「ひし形」の1λループアンテナの設計をしてみましょう。
「ひし形」を取り上げたのはテレビANTのステーを利用して簡単に作ることができるからです。
          MMANAの入手・使用例は ⇒ こちら に戻ってください。


下図はTVアンテナの支線を利用した21MHzひし形1波長ループANTのイメージ図です。
          注意:下図の長さは単純計算値です。最適長はページ末をご覧ください。
     0_ループアンテナイメージ図

単純計算で求めるとループの1辺の長さは上図のように3.52mですが,1波長ループANTは計算上の長さより若干長くしたところに共振点があります。
     01_ひし形1λloop15定義ファイル03

ひし形ループANTの下端から給電する時,「MMANA」における給電設定を「給電点に10cmの線(Wire 5)をもうけ,その中間部から給電する」と設計します。
この方法はすでに述べた「逆三角形ループの手法」と同じです。
   「MMANAで1λデルタループANTのインピーダンスを算出」へもどるは  ⇒ こちら 

     02_No5データ

上記でANTの左右と高さの位置が算出されたので「MMANA」のアンテナ定義の枠へそれらの数値を打込みます。
前のページで書きましたが,数値を打込んだ都度「確定キーEnter」を2度たたかないと確定できません。
   02_アンテナ定義の数値


アンテナ定義の枠への打込みが完了したら,タグ「アンテナ形状」を開いてみます。
次のように「ひし形」になっていない場合はアンテナ定義の打込みに誤りがあります。
   03_ANT形状


縮尺を操作して給電点を拡大すると次のように表示されます。
   03_waiya5.jpg

タグ「計算」画面を開き,左下の「計算」ボタンで計算を実行すると給電点のインピーダンスが枠の中の表示されます。
(下図は地上高15m,リアルグラウンドにしています)
ループの長さを5%長くしたのにリアクタンスの値が -j27.687 とキャパシティブになっています。
これはANTが若干短いことを意味しています。
   04_計算結果1

「計算」ボタンの右にある「周波数特性」ボタンを押すと、次が表示されます。
次の画面の「全点」をクリックして、タグ「SWR」をクリックするとSWR画面が表示されます。
下図は50Ωに対するSWRなので、SWRが高くなっています。
このSWRカーブを見てもANTエレメント単体の共振点は 21.4MHz より高い周波数のように見えます(ANT線が若干短い)。
   05_SWR特性

タグ「パターン」を開くと、ANTの放射パターンが表示されます。
ANTの高さ15m(1波長)としたので、電波の打ち上げ角度が約11度と低くDXへ効率よく飛びそうな感じです。
1波長ループANTはキュビカルクワッドANTの放射エレメントですからダイポールANTよりDX向きと言われています。
09_放射パターン

「計算」画面に戻って、「計算」ボタンの右の「最適化」ボタンをクリックします。
条件選択画面が表示されたら「全エレメント」ボタンをクリックして「実行」を操作します。
次のように最適化の結果のインピーダンスが表示されます。
この例では Z=126.652-j0.268 とリアクタンス分がほぼ±0Ωとなりました。
   6_最適化後

最適化でZ=126.652-j0.268 となった時のアンテナ定義画面を開くと,各アンテナの座標が少し大きくなっています。
ANTの全長が少し長くなったのです。
   08_最適化ごのアンテナ定義


最適化された結果のSWRカーブを見たら,次のようになっています。
このSWR値は同軸ケーブル50Ωに対するものです。
    07_SWR特性


アンテナ形状の画面を開き,各Wareをクリックするとワイヤーの長さが表示されますので、各エレメントのワイヤの最適な長さを知ることができます。
        最適な1波長の長さ

屋根の長さ等の影響で,アンテナ形状が上図のような完全に近い「ひし形」とならない場合があります。
この時は,「ワイヤー編集」ボタンで次の画面を開きます。
「ひし形」の頂点,左右の角をマウスでつかんで上下左右に動かし,実際に建設できる形へ変形します。
変形した「ひし形」の右下のOKボタンをクリックして,「計算」画面へもどります。
計算、最適化をすると変形ひし形の最適インピーダンスが算出されます。
この状態で「アンテナ形状」画面にすると,それぞれのワイヤーの長さを知ることができます。
       08_ワイヤ編集2



【設計値と実際】
以上の設計結果はANTへ影響を及ぼすものが周辺に存在しない条件での数値です。
TV-ANTマストを利用する場合は,最初のイメージ図にあるように中心部のマストや他のステー線,更に屋根頂部のカバー金属(棟板金)などの影響を受けるためインピダンス値は計算値と若干のずれがあるでしょう。また,各辺が等しい「ひし形」とならない場合もあるので,それらによる数値のずれも生じますが,形状の違いが極端でなければANT性能への影響は少ないでしょう。

【同軸ケーブルでの給電】
50Ωの同軸ケーブルを接続する場合は「Qマッチ」などの整合回路を挿入することで簡単に整合できます。
この辺の整合回路は三角形1波長ループの場合と同じなので、そちらのページへもどってください。

Qマッチ整合は ⇒ こちら  のページの文末をご覧ください。

L C整合は ⇒ こちら  のページの文末をご覧ください。



総目次へもどるは ⇒ こちら

  1. 2015/04/03(金) 16:50:41|
  2. アンテナと整合
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