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14.T型アンテナチューナー(カップラー)の自作-2

14.T型(CLC型)アンテナチューナー(カップラー)の自作-2    
                     パソコン関係は → こちら     総目次は → こちら
......................カテゴリ「アンテナと整合」の8~13までのページ
...........8.同軸ケーブルの長さを調整するとSWRがさがる
...........9.非同調フィーダーと同調フィーダー
........10.アンテナチューナー(アンテナ カプラー:空中線整合器)
........11.続:アンテナチューナー(オートチューナー)
........12.アンテナチューナー(カップラー)のコイルとバリコン
........13.アンテナチューナー(カップラー)の自作-1

前13項では,コイル1個とバリコン1個を使用したアンテナチューナを自作しました。
このページではバリコンを2個を使用したT型アンテナチューナを作成してみましょう。
T型アンテナチューナー(CLC)の基本回路は下図の通りです。
                    (写真はクリックで拡大します)
   T型整合器C 
コンデンサをバリコンで表示し,コイルのタップ切替えを表示すると次のようになります。
コンデンサCとCのあいだにコイルLがあるので,通称「CLCタイプのT型アンテナチューナー」と呼ばれます。
このCLCタイプは特殊なバリコンが不要なこと,整合できる範囲が広いこと等から
市販のマニュアルアンテナチューナーや初期のオートチューナーに多く採用されています。
   実用例:KENWOOD TS-930,TS-940,TS-450,TS-690の内臓オートチューナーは
   下図のLのタップ切替をリレーで切換え,VCをモータで回転させるCLC方式のチューナーです。
   マニュアルチューナーとしては,DAIWA CNW-419,MFJ-986,MFJ-949E,クラニシNT-535などがあります。

          T型ANTチューナーCLC基本回路
下の写真は上の回路図の通りに作成したものです。
回路図と見比べやすいようにバリコンとコイルを配置しました。
左右のバリコンの大きさが異なるのは,手持ち品を使用したためです。バリコンは左右同じものでOKです。
バリコンの容量は3.5MHzまでの使用をする場合は250pF,14MHz以上で使用する場合は150pFで良いでしょう。
バリコンの耐圧は出力100Wなら耐圧1KVのものを使用します(出力50Wまでなら耐圧500VでもOKでしょう)。
             (図はクリックで拡大します)
               Homebrew T-type antenna tuner
   試作T型CLCカップラー2IMG_1595


下の写真左は反対側から見たもの,右は入力側の同軸ケーブルまで含めて写したものです。
          (写真はクリックで拡大します)
   試作T型CLCカップラー3IMG_1599 試作T型CLCカップラーIMG_1594
コイルは住宅の電気配線に使用するVVFケーブルの心線(銅線)を単一電池へ巻いて自作したものです(コスト200~300円)。
コイルの自作手順とバリコンの価格情報は前12項「アンテナ(カップラー)のコイルとバリコン」  ⇒ こちら  をご覧ください。 
          (写真はクリックで拡大します)   
     Homebrew air dielectric inductors, Homemade air dux coil
   手巻きコイルA_IMG_1561
         
このアンテナチューナーは10MHzから29MHzまで整合ができました。コイルの巻き数を増やすとインダクタンスLが大きくなり,7MHz帯でも使用できます。3.5MHzで使用する場合は密巻したコイルをアース側へ直列に増設します。

バリコンのシャフトに送信電力が加わるためシャフトの絶縁が必要です。
私は樹脂製ツマミを取付けてバリコンを回転させますが,本来は下の写真のタイトカップリングを取付けてシャフトを絶縁します。
          タイトカップリング

【T型アンテナチューナー(カップラー)のチューニング操作方法】---初めての方へ
     アンテナチューナーのテスト構成
 (1)上図のように送信機とアンテナチューナー(カップラー)を接続します。
 (2)アンテナチューナの出力へ疑似負荷(50Ω~100Ωの10W以上の抵抗器)を接続します。
       (疑似負荷が無い時は,100V40wの裸電球を使用してもよいでしょう)
 (3)送信機(トランシーバ)の周波数を21MHz,CWに設定します。
 (4)送信機出力を最小にします(キャリア出力を最小にする)。
 (5)コイル端子6~9へ短絡端子を締めつけます(調整時なのでワニグチクリップでも良い)。
  ----ここからがコツ----
 (6)送信機側VC1を50%程度の位置にして,送信機を送信にし,CWキーをONにします。
     (CWプラグの端子をワニグチクリップで短絡させてもOK)
 (7)SWR計の可変抵抗器を回転させて電力側の指針が100%となる位置で止めます。
 (8)ANT側VC2をゆっくり回転させてSWR側の針がピクっと下がる低く下がる点で止めます。
 (9)VC1をゆっくり動かしてSWR側の針がより低く下がる点で止めます。
 (10)再び,VC2をゆっくり動かしてSWR計が更に低く下がる点で止めます。
 (11)以上の(5)~(10)を繰り返し,SWR計の針がゼロになればチューニング終了です。
     SWR計については前6項 こちらをご覧ください

SWR計の針が下がる点が見つからない場合は,ANT側VC2を50~70%回転させた状態で送信機側VC1をゆっくり回転させて針がピクと下がる点がないかトライします。
それでも見つからない時はANT側VC2を少し回転させてVC1を動かしてみます。
このようにANT側VC2と送信機側VC1の容量の組合せでSWR計の指針が下がる点(チューニングポイント)が見つかるはずです。

むやみにバリコンを回転させてもチューニングはとれません。
それでもチューニングが取れない場合は,コイルの端子を変えて再度トライをします。


魚釣りのように微妙にバリコンを動かして,最初に少し針が下がる点をさがすがポイントです。
初めて自転車の乗り方のようなもの……最初は分かりにくいですが,慣れてしまえば簡単です。


疑似負荷が無い場合は,100V40W~60Wの電球でも代用できます。
チューニングが取れるにつれて高周波電力によって電球が明るくなるので面白いですよ。


 注意:40Wの電球はAC100Vで点灯した時の抵抗値が250Ωです。
疑似負荷として利用した時,100V点灯より暗い状態であれば抵抗値は250Ωより低い状態です。
消灯時は20Ω~25Ωです。疑似負荷として動作させた時,その時の抵抗値が何Ωなのかがわかりにくい問題があります。
次の写真は電球をダミーロードとして接続し,高周波電力で点灯させた状態です。
テスト時の送信電力が7Wなので40W電球の明るさは15%程度でした。写真右はダミーロードです。
             (写真はクリックで拡大します)
     ダミーロード電球

     ダミーロードIMG_1617

オートアンテナチューナ(ATU)に比べ操作に若干の手間がかかりますが,ATUよりチューニング範囲が広く,かつ,チューニングが最良ポイントまで調整できます。
(ATUはSWRが1.5程度でチューニング終了とする機種が多くあります)

次は,T型アンテナチューナー(CLCタイプ)をアルミケースへ組み込んでみます。次回へ続く。

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はしごフィーダー用アンテナチューナー(カップラー)は →  こちら

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  1. 2012/07/17(火) 16:41:08|
  2. 無線アンテナと整合
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